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スポーツ庁が毎年行っている全国の体力・運動能力の調査では、朝ごはんを毎日食べる子ほど、体力テストの合計点が高いという結果が、小学生でも中学生でも、男女ともに、毎年出ています。朝ごはんだけで体力が上がるわけではありませんが、「食べない日は動けない」は、練習の現場で見ていても確かです。
ただ、食べない子に「食べなさい」と言っても食べません。この記事では、食べない理由を3つに分けて、理由ごとに効く手を書きます。
- 朝ごはんと体力・集中の関係で、調査から分かっていること
- 子どもが朝食べない3つの理由と、理由ごとの対処
- 「食べなさい」の代わりに、朝の10分でできること
朝ごはんが無いと、練習で何が起きるか
寝ているあいだも、体はエネルギーを使っています。朝起きたとき、体の中の「すぐ使える燃料」は、前の晩の夕食から10時間ほど経って、かなり減っています。
朝ごはんを抜いて学校へ行き、給食まで何も入れないと、午前中の体は燃料が切れたまま動いています。頭がぼんやりする、イライラする、体育で動けない。そして、放課後の練習はその延長です。給食を食べていても、朝からの不足分は、午後まで引きずります。
朝に食べたものは、体温を上げ、体を「起きた」状態にします。練習の調子は、朝に始まっていると言ってよいくらいです。
食べない理由は、3つに分かれる
「食べない」には、理由があります。理由が違えば、手も違います。
理由①「おなかがすいていない」
起きてすぐは、体がまだ目覚めていなくて、食欲が出ません。これは、夜が遅いことが原因になっていることが多い。夕食が21時、寝るのが23時なら、朝7時に空腹はきません。
手:夜を前に動かすのが根本ですが、すぐには変えられません。まず、起きてから食べるまでに20分あける。着替え、顔を洗う、カーテンを開けて光を入れる。そのあいだに体が目覚めて、少し食欲が出ます。それでも無理なら、飲むものから。牛乳、バナナと牛乳をミキサーにかけたもの、飲むヨーグルト。「食べる」ではなく「飲む」なら入る子は多いです。
理由②「時間がない」
起きる時刻がぎりぎりで、食べる時間が物理的にない。
手:朝に作らないことです。前の晩に用意しておく。おにぎりを握って冷蔵庫に、バナナとヨーグルトを並べておく、パンにチーズをのせて置いておく。朝の仕事は「出して食べる」だけにする。10分なくても、5分なら食べられます。それも無理な日は、持たせる。登校中や学校に着いてから食べられるもの(おにぎり、バナナ、チーズ)を。食べないよりずっとよい。
理由③「食べると気持ち悪くなる」
朝、食べると胃が重くなる、吐き気がする。体質として、朝の胃が動きにくい子がいます。無理に食べさせると、朝食そのものが嫌いになります。
手:量を減らして、回数を分ける。朝は牛乳とバナナ半分、登校してから(または中休みに)残りのおにぎり。1回に押し込まない。それでも続くなら、起立性調節障害など体の事情があることもあるので、小児科に相談します。
何を食べるか:炭水化物+たんぱく質
朝ごはんの中身は、むずかしく考えなくて大丈夫です。ごはんかパン(炭水化物)に、卵・納豆・牛乳・ヨーグルト・チーズのどれか1つ(たんぱく質)。これで、午前中の燃料と、体を作る材料の両方が入ります。
5分で用意できる組み合わせの例。
- ごはん+納豆(+みそ汁の残り)
- 食パン+チーズ+牛乳
- おにぎり(前の晩)+ゆで卵(前の晩)
- バナナ+ヨーグルト+シリアル
菓子パンだけ、ジュースだけ、は燃料が早く切れます。何か1つ、たんぱく質を添えるだけで持ちが変わります。
指導者が家庭に伝えるなら
「朝ごはんを食べましょう」は、保護者も分かっています。伝えるなら、練習で見えていることを具体的に。「午前中の練習で、最初の30分、動きが重い子が何人かいます。朝に何か食べてくると変わります」。そのうえで、上の「前の晩に用意」「飲むものから」を1つだけ添える。正論ではなく、手を渡します。
faqよくある質問
朝、どうしても食べたがりません。給食まで持ちますか
持ちません。飲むもの(牛乳、飲むヨーグルト)だけでも入れてください。それも無理なら、おにぎりやバナナを持たせて、学校に着いてから。「朝食べない」より「朝、少しでも入れる」です。
朝練がある日は、どうすればいいですか
朝練の前に全部食べると、動けません。朝練の前はバナナ半分や小さいおにぎり、朝練のあとに残りをしっかり。2回に分けます。練習の前後の食べ方は、練習前は何を食べる? にまとめてあります。
夜が遅いのが原因だと分かっていますが、変えられません
夕食の時刻を30分だけ前に動かすところから。全部は変えなくていい。寝る前の1時間に食べない、だけでも朝の食欲は変わります。
summaryまとめ
- 朝ごはんを毎日食べる子ほど、体力テストの点が高い。練習の調子は朝に始まっている
- 食べない理由は3つ。おなかがすかない・時間がない・気持ち悪くなる。理由ごとに手が違う
- 共通するのは、前の晩に用意しておくこと。朝は「出して食べる」だけ
- 中身は炭水化物+たんぱく質1つ。菓子パンだけ、ジュースだけ、は持たない
「食べなさい」を言わなくていい朝は、親も楽になります。
参考にした資料
- スポーツ庁「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(朝食の摂取状況と体力合計点の関係)
- 農林水産省「食事バランスガイド」
この記事の内容は公開時点のものです。公開されている研究や公的な資料をもとに plax labo 編集部が書いています。体調・ケガ・食事に関わる個別の判断は、医師や専門家にご相談ください。








