目次
合間の食べ方は、1つの決まりで整理できます。次の試合まで、何時間あるか。この記事では、2時間以上・1時間・30分以内の3つの区切りと、持たせるものを書きます。お弁当そのものの作り方は別の記事(試合の日のお弁当)に、ふだんの練習前の食べ方は(練習前は何を食べる?)に書きました。
- 試合の合間の食べ方が「次の試合まで何時間あるか」で決まること
- 2時間以上・1時間・30分以内の3つの区切りと、それぞれに合う食べ物
- 大会の日に持たせるものの一覧と、暑い日・寒い日の違い
決めるのは「次の試合までの時間」
食べたものが消化されて、動けるエネルギーになるまでには時間がかかります。スポーツ栄養の共同声明(Thomas, Erdman & Burke, 2016)では、運動の1〜4時間前に炭水化物を中心にとることが勧められていて、運動に近づくほど量を少なく・消化のよいものにする、という考え方です。大人の競技者が中心の指針なので、子どもには量を小さくして当てはめます。
試合の合間も同じです。次の試合まで時間があれば、しっかり食べられる。近ければ、少しだけ。その中間は、消化のよいものを。難しいのは、大会の進行が遅れて、「2時間あるはずが1時間になった」が起きること。だから、食べるものを3段階で持っていき、その場で選ぶ形にします。
2時間以上あるとき:お弁当を「半分」食べる

次の試合まで2時間以上あるなら、お弁当を食べます。ただし、全部ではなく、半分から3分の2。試合の日のお弁当は、ごはん多め・揚げものなし・汁気なしが基本で、合間用に「分けて食べられる」形にしておく、という話はお弁当の記事に書きました。
食べる順番は、ごはん・おにぎりから。たんぱく質(卵・鶏肉・魚)は少し、野菜は少し。脂の多いもの(揚げもの・マヨネーズたっぷり)は、消化に時間がかかるので、試合の日は入れないか、最後の試合のあとに。食べ終わったら、歩く・ストレッチする程度で、座り込まない。
1時間前後のとき:消化のよいものを、少し
次の試合まで1時間前後なら、お弁当は開きません。消化がよくて、すぐエネルギーになるものを、少しだけ。
- バナナ1本
- 小さいおにぎり1個(具は梅・おかか。マヨネーズ系は避ける)
- カステラ・あんぱん(小さめ)
- エネルギーゼリー(ゼリー飲料)
- 100%果汁のジュースを少し
量の目安は、「手のひらに乗るくらい」です。足りないように見えますが、1時間後に動くには、これで十分で、これ以上は重い。食べたあと、15分は激しく動かない。
30分以内のとき:飲み物と、ひと口

次の試合まで30分を切っているなら、固形はほぼ食べません。水分と、ひと口です。
- スポーツドリンクか、薄めた果汁をコップ1杯
- ゼリー飲料をひと口、または、ラムネ・ブドウ糖のタブレットを数粒
ここで「お腹がすいた」と言う子がいます。前の合間に食べていなかったか、食べる量が足りなかった合図です。次の大会では、2時間前・1時間前の段階で食べさせる。30分前に慌てて食べると、試合中に脇腹が痛くなったり、気持ち悪くなったりします。
試合が終わった直後:10〜30分以内に、少し
最後の試合が終わったら、10〜30分以内に、炭水化物と少しのたんぱく質を。おにぎりと牛乳、バナナとヨーグルト。運動のあと早めに補給すると、体の回復が進みやすい、とされています(Kerksick ほか, 2017)。帰りの車で寝てしまって、家に着くまで何も食べない、がいちばんもったいない。翌日に疲れを残さない食べ方は、別の記事に書きました。
持たせるものの一覧と、暑い日・寒い日
大会の日のかばんに入れるもの。3段階ぶんを、全部入れます。
- 2時間以上用:お弁当(分けて食べられる形)
- 1時間用:バナナ・小さいおにぎり・カステラのどれか2つ
- 30分以内用:ゼリー飲料・ラムネ
- 終わったあと用:おにぎり1個・牛乳かヨーグルト(保冷)
- 飲み物:水か麦茶1本と、スポーツドリンク1本。暑い日はスポーツドリンクを増やす。寒い日は保温の水筒に温かい麦茶
暑い日は、合間の食べ物より水分と塩分を優先します。食欲が落ちるので、固形よりゼリー飲料・果物に寄せる。寒い日は、合間に体が冷えるので、温かい飲み物と、着るものを。冬の食べ方は別の記事(冬の練習前に体を温める食べ方)に書きました。
faqよくある質問
緊張して、合間に何も食べられません
固形が無理なら、ゼリー飲料と果汁から。「食べなさい」と言うと、余計に食べられません。「ひと口だけ」と決めて渡す。緊張する子への声かけは、別の記事(試合で緊張する子にかける言葉)に書きました。
試合の合間に、お菓子(チョコ・グミ)はだめですか
少量ならかまいません。チョコやグミは糖がすぐエネルギーになります。ただし、脂の多いスナック菓子は消化に時間がかかるので、試合中は避けてください。
朝が早くて、朝ごはんが食べられていません
その場合は、1試合目の2時間前(会場に着いたとき)に、おにぎりとバナナをしっかり食べさせてください。朝ごはん抜きのまま1試合目に入ると、2試合目以降が持ちません。
summaryまとめ
- 合間の食べ方は 次の試合まで何時間あるか で決める
- 2時間以上:お弁当を半分〜3分の2、ごはんから。1時間前後:バナナ・小さいおにぎり・ゼリーを手のひら1杯ぶん。30分以内:飲み物とひと口
- 最後の試合のあと 10〜30分以内 に、炭水化物と少しのたんぱく質
- かばんには 3段階ぶんを全部 入れ、進行が遅れたら段階をずらす
- 暑い日は水分と塩分を優先、寒い日は温かい飲み物を
合間に何を食べるかは、その場で決めることではなく、前日に3段階で用意しておくことです。
参考にした資料
- Thomas, D. T., Erdman, K. A., & Burke, L. M. (2016). Position of the Academy of Nutrition and Dietetics, Dietitians of Canada, and the American College of Sports Medicine: Nutrition and athletic performance. Medicine & Science in Sports & Exercise, 48(3), 543–568.
- Kerksick, C. M., et al. (2017). International Society of Sports Nutrition position stand: Nutrient timing. Journal of the International Society of Sports Nutrition, 14, 33.
- 公益財団法人日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」(水分・塩分の補給)
この記事の内容は公開時点のものです。公開されている研究や公的な資料をもとに plax labo 編集部が書いています。体調・ケガ・食事に関わる個別の判断は、医師や専門家にご相談ください。







