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試合の応援で、やってはいけない3つ。「指示」「審判への文句」「帰りの反省会」

土曜日の少年サッカーの試合。ピッチの横から、聞こえてくる声。「シュート!」「戻れ!」「なにやってんだ!」「今のファウルだろ!」。

  • 対象保護者・教室運営者
  • 読む目安約6分
  • 区分読みもの・保護者と家庭

公開 2026.10.27 / plax labo 編集部

目次

声を出している保護者に、悪気はありません。子どもに勝ってほしい。それだけです。でも、その声を聞いている子どもの頭の中では、別のことが起きています。自分で決めようとした判断が、途中で止まる。この記事では、応援でやってはいけない3つと、その代わりにやることを書きます。保護者に向けて書きますが、教室が「応援の決まり」を作るときの材料にもなるはずです。

point
  • 保護者の「指示」が、子どもの判断を止めてしまう理由
  • やってはいけない3つと、それぞれの代わりにやること
  • 教室として「応援の決まり」を作るときの文面

外からの指示は、子どもの判断を止める

ボールを持った子は、その瞬間、何かを決めようとしています。パスか、ドリブルか、シュートか。決めかけたところに、外から「シュート!」と飛んでくる。子どもは、自分の判断を捨てて、声に従います。入ればいいですが、入らなかったときに残るのは、「言われたとおりにやったのに」です。

これが続くと、子どもは試合の中で決めない子になります。外の声を待つ。声が無いと止まる。コーチが練習で「自分で考えて」といくら言っても、試合で外から指示が飛ぶなら、考える練習にはなりません。

日本サッカー協会は「リスペクト」の取り組みの中で、保護者は指導をせず応援に徹することを呼びかけています。海外のサッカー協会にも、保護者が試合中に指示を出さない「サイレント」の日を設ける取り組みがあります。どちらも理由は同じで、判断は子どものものだからです。

やってはいけない①:指示を出す

メガホン

「シュート」「パス」「戻れ」「走れ」。プレーの中身に関わる言葉は、全部指示です。

代わりに:名前と、プレーのあとの言葉だけにします。「ナイス!」「いいよ!」「おしい!」。プレーの前に言うのが指示、あとに言うのが応援です。この区別だけ覚えておけば、迷いません。

やってはいけない②:審判に文句を言う

「今のファウルだろ」「見えてないのか」。少年スポーツの審判は、多くがボランティアか、上級生か、別のチームの保護者です。そして子どもは、大人が審判に文句を言う姿を、はっきり見ています。

子どもが学ぶのは、「負けたら審判のせいにしてよい」ということです。これを学んだ子は、自分のミスを人のせいにするようになります。審判への文句は、審判ではなく、子どもに効いてしまう。

代わりに:判定には、何も言わない。これだけです。どうしても納得がいかないなら、試合のあとにコーチに伝え、コーチが正式な手続きで伝えます。保護者が直接言うことは、ありません。

やってはいけない③:帰りの反省会

魔法瓶

負けた帰りの車。「なんであそこでパスしなかったの」「もっと走らないと」「◯◯くんは上手かったね」。本人がいちばん悔しいときに、いちばん近い大人から、だめ出しが来る。

子どもは、次の試合から負けたあとに親の顔を見るのがこわくなります。これは、負けたくないという気持ちとは別のもので、試合そのものを避けたい気持ちにつながります。

代わりに:帰りの車では、試合の中身に触れない。「おつかれ」「おなかすいたね」で十分です。本人が話し始めたら、聞く。話さなければ、聞かない。帰り道の話は、別の記事(送り迎えの車の中で、何を話す?)に詳しく書きました。

ほかの保護者が騒いでいるとき

自分は黙っていても、隣の保護者が指示を飛ばしている。これは、保護者どうしで注意し合うと、必ずこじれます。

やることは1つで、教室に「応援の決まり」を作ってもらうことです。個人の問題ではなく、教室のルールにする。教室が決めたルールなら、保護者どうしで角が立ちません。

教室が「応援の決まり」を作るなら

入会のときに渡す紙に、1項目足すだけです。文面の例。

理由(判断は子どもに任せている)を一緒に書くのがポイントです。理由が無い禁止は、守られません。

faqよくある質問

子どもが「応援してほしい」と言います

応援は、してください。やめるのは応援ではなく、指示・文句・反省会の3つです。「ナイス」「がんばれ」「いいよ」は、いくら言ってもよい。子どもが欲しいのは、自分を見てくれている声です。

コーチが何も言わないので、親が言わないと動きません

コーチが黙っているのは、子どもに考えさせているからかもしれません。それを親が埋めてしまうと、コーチの意図が消えます。気になるなら、試合のあとにコーチに「あの場面、何も言わなかったのは意図がありますか」と聞いてください。たいてい、あります。

大声で応援すると、子どもが恥ずかしがります

高学年になると、親の声そのものが恥ずかしい時期が来ます。そのときは、声を小さく、回数を減らす。見に来ていることが伝わればよい。「来てたの?」と言われるくらいがちょうどいい時期もあります。

summaryまとめ

  • 外からの指示は、子どもが自分で決めるのを止める。プレーの前に言うのが指示、あとに言うのが応援
  • やってはいけない3つ:指示・審判への文句・帰りの反省会
  • 代わりに:プレーのあとに「ナイス」「おしい」/判定には何も言わない/帰りの車では試合の話をしない
  • 保護者どうしで注意しない。教室が「応援の決まり」を作り、理由と一緒に渡す

子どもの試合を、子どもに返す。それが、いちばんの応援です。

参考にした資料

  • 公益財団法人日本サッカー協会「リスペクト・フェアプレー」の取り組み(リスペクト宣言)
  • The Football Association (England). Respect programme(保護者・観客向けの行動規範)

この記事の内容は公開時点のものです。公開されている研究や公的な資料をもとに plax labo 編集部が書いています。体調・ケガ・食事に関わる個別の判断は、医師や専門家にご相談ください。

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