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このやりとりに、心当たりのある方は多いと思います。子どもが話したくないのではありません。帰りの車は、子どもがいちばん疲れていて、いちばん評価されたくない時間だからです。この記事では、帰り道に聞かないほうがいいこと、聞くならこれ、そして黙っていてもいい理由を書きます。
- 帰りの車で「今日どうだった?」が、なぜ子どもを黙らせるのか
- 聞かないほうがいいことと、聞いてもいいことの線
- 試合で負けた日、ミスをした日の、帰り道の過ごし方
「今日どうだった?」は、評価の入口に聞こえる
大人は、興味があって聞いています。でも子どもの側から聞くと、「今日どうだった?」の次には、たいてい「ちゃんとやった?」「なんでできなかったの?」が来ます。何回かそれを経験した子は、最初の質問の時点で身構えます。だから「うん」「べつに」で終わらせる。
練習や試合のあとの子どもは、頭の中でまだその日のことを整理しています。うまくいったこと、いかなかったこと、コーチに言われたこと。その最中に大人から質問されると、整理する前に説明を求められることになります。
アメリカの指導者が、大学の選手たちに「子どものころ、親に言われてうれしかった言葉は何か」を聞いてまわった話が、よく引かれます。いちばん多かった答えは、アドバイスでも励ましでもなく、「あなたがプレーしているのを見るのが好き」だったそうです。
聞かないほうがいいこと
- 結果 … 「勝った?」「何点だった?」「試合出られた?」。結果は本人がいちばん分かっていて、聞かれると、評価されていると感じる
- できなかったこと … 「なんであのシュート打たなかったの?」。本人はもう10回考えている
- ほかの子との比較 … 「◯◯くんは上手だったね」。比べられた子は、その子を嫌いになる
- コーチの代わりの指導 … 「もっと腕を振らないと」。車の中は練習の場ではない。家庭が第2のコーチになると、子どもには休む場所がなくなる
聞くなら、これ
「今日、いちばん楽しかったのは?」
結果ではなく、本人の感じ方を聞く。「べつに」と返ってきても、それでいい。少し経ってから、向こうから話し始めることがある。
「今日、コーチに何か言われた?」
これは評価ではなく、事実を聞いている。「膝を曲げろって言われた」と返ってきたら、「へえ、そうなんだ」で止める。「じゃあ家でもやろう」まで言わない。
「おなかすいた?」「何食べたい?」
いちばん効くのは、これかもしれません。練習のあとの体は、まず食べるものと休みを求めています。話は、食べてからでも間に合う。
負けた日、ミスした日
負けた日の帰り道は、何も言わないが基本です。「惜しかったね」「次がんばろう」も、言わないほうがいい日があります。本人は泣いているか、黙っているか、やけに明るいか。どれも、まだ整理の途中です。
言うなら、1つだけ。「見てたよ」。評価も励ましも入っていない、「自分の試合を見ていてくれた人がいる」という事実だけを渡します。
家に着いて、ごはんを食べて、お風呂に入って、寝る前。そのころになって、向こうから「今日さ……」と話し始めることがあります。そのときに聞けばいい。話したいタイミングは、子どもが決めます。
行きの車では
行きは、帰りとは逆で、少し前向きな話ができる時間です。ただし、ここでも「がんばれ」「今日は勝てよ」ではなく、本人が決められることを1つ。「今日は声出す、だけでいこうか」。これは、試合で緊張する子にかける言葉の話(試合で緊張する子にかける言葉)と同じです。
faqよくある質問
何も聞かないと、教室で何が起きているか分からなくなりませんか
子どもからではなく、教室から知る道を持ちます。練習の内容を教室が配信している・保護者向けの連絡がある、なら、それを読む。読んだ内容を「今日、◯◯やったんだって?」と話題にするのは、評価ではなく事実なので、子どもは答えやすいです。
子どもが自分から、ミスの話をしてきたら
聞きます。アドバイスはしません。「そっか、くやしかったね」「それで、どうしようと思ってる?」。答えを出すのは本人で、親は聞く係です。本人が「分からない」と言ったら、「コーチに聞いてみたら?」で、教室に返します。
兄弟が一緒に乗っていて、上の子が下の子のプレーを批評します
「車の中では、プレーの話は本人からだけ」と、家のルールにしておきます。批評は、言うほうも聞くほうも、車の中では逃げ場がありません。
summaryまとめ
- 帰りの車は、子どもがいちばん疲れていて、評価されたくない時間。「今日どうだった?」は評価の入口に聞こえる
- 聞かないのは、結果・できなかったこと・比較・指導
- 聞くなら、楽しかったこと・コーチに言われた事実・おなかすいた?
- 負けた日は「見てたよ」だけ。話したいタイミングは、子どもが決める
「あなたがプレーしているのを見るのが好き」。この一言を渡せる相手は、親しかいません。
この記事の内容は公開時点のものです。公開されている研究や公的な資料をもとに plax labo 編集部が書いています。体調・ケガ・食事に関わる個別の判断は、医師や専門家にご相談ください。








