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でも、6歳の子が20分の説明をじっと聞けないのは、集中力の問題ではなく、年齢の問題です。この記事では、年齢ごとに集中が続く時間の目安を示したうえで、「集中させる」のではなく「集中が切れる前に区切る」練習の組み方を書きます。
- 年齢ごとの「じっと聞いていられる時間」の目安と、その数字の使い方
- 集中が切れる前に出る3つのサイン
- 切れる前に区切る、練習の組み方
「じっと聞ける時間」は、思っているより短い
子どもがひとつのことにじっと注意を向けていられる時間は、年齢でまったく違います。はっきりした研究の数字があるわけではありませんが、保育や教育の現場で広く使われている目安はこれです。
- 3〜5歳 … 3〜5分(説明は1分以内。あとは動かす)
- 6〜8歳 … 5〜10分
- 9〜12歳 … 10〜15分
- 中学生以上 … 15〜20分
よく「年齢の数だけ分」と言われます。6歳なら6分。きっちりした数字ではなく、「その程度しか持たない」と覚えておくための言い方です。
大事なのは、これが「説明を聞く」「列で待つ」のような受け身の時間の話だということ。好きなゲームや、自分で体を動かしている時間は、同じ子でもこの何倍も続きます。つまり、集中が切れるのは子どもの能力ではなく、その時間の中身が原因であることがほとんどです。
集中が切れる前に出る3つのサイン

切れてから「集中して!」と言うのでは遅い。切れる少し前に、サインが出ています。
- 目が動く。コーチではなく、まわりや上を見始める
- 体が動く。足をもじもじさせる、隣の子に触る、ボールをいじる
- 返事が速くなる。「はい」「わかった」が、中身を聞かずに返ってくる
この3つが出たら、あと1分ほどで切れます。説明を切り上げて、動かす。「もう少しだから聞いて」と延ばすと、残りの説明はまるごと消えます。
「集中させる」より「切れる前に区切る」
練習の組み方で、集中は半分以上決まります。
説明は1分、動きは5〜8分で区切る
低学年なら、1つの活動は5〜8分。「もっとやりたい」のところで次へ移ります。飽きるまでやらせると、その活動が「つまらないもの」として記憶に残ります。
待つ時間をなくす
列で待つ時間は、集中がいちばん切れる時間です。グループを小さくする、往復の形にする、待っている子にも役割(数える、ボールを渡す)を持たせる。
同じ動きを、形を変えてくり返す
ドリブル練習を8分続けるのではなく、ドリブル3分 → ドリブルで鬼ごっこ3分 → ドリブルでリレー3分。中身は同じで、見た目が変わるだけで、集中は続きます。
最初に「今日やること」を3つだけ言う
「今日は、①走る、②ボールを投げる、③ゲーム」。先が見えると、子どもは今の活動に集中できます。先が見えないと、「いつ終わるの」に頭が行きます。
年齢で分けて、同じ練習を変える
同じ「パス練習」でも、年齢で形を変えます。
- 幼児〜低学年 … 「相手の名前を呼んでから投げる」のように、1つだけルールを足す。2つ以上足さない
- 中学年 … 回数や時間の目標を置く(「1分で20回」)。数えることが集中になる
- 高学年 … 自分で課題を1つ決めさせる(「今日は強いパスを出す」)。決めた課題は、他人に言われた課題より集中が続く
それでも気になるときは
年齢相応の工夫をしても、その子だけ著しく集中が続かない、座っていられない、指示が入らない、ということが続くなら、発達の特性が関わっていることもあります。それは「育て方」や「やる気」の話ではありません。叱る回数を増やす前に、保護者と情報を共有し、必要なら専門家につなぎます。教室でできることは、その子が分かる形に、指示と環境を変えること。短く・1つずつ・目で見て分かる形に。それは、ほかの子にも効きます。
faqよくある質問
高学年なのに、低学年と同じくらいしか集中が続きません
その子にとって、今の練習がやさしすぎるか、むずかしすぎる可能性があります。どちらも集中は切れます。課題を自分で決めさせる(「今日は何を直す?」)と、ちょうどいいところに自分で合わせることが多いです。
「集中して」と言うのは、やめたほうがいいですか
言っても効きません。言うなら、何をするかを言います。「集中して」→「次はこの線からスタート、3本」。やることが決まると、集中はあとからついてきます。
家で宿題に集中できないのも、同じですか
同じです。10分やって5分休む、のように短く区切る。「全部終わるまで座っていなさい」は、低学年にはむずかしい。終わりが見える単位に割ります。
summaryまとめ
- じっと聞ける時間は短い。目安は「年齢の数だけ分」。受け身の時間の話で、自分で動く時間はその何倍も続く
- 切れる前のサインは、目・体・返事。出たら説明を切り上げて動かす
- 「集中させる」ではなく「切れる前に区切る」。説明1分、活動5〜8分、待ち時間ゼロ
- 年齢で、同じ練習の形を変える。高学年は課題を自分で決めさせる
集中が続かないのは、子どもの問題ではなく、練習の長さと中身の問題であることがほとんど。そう考えると、直せるものになります。
この記事の内容は公開時点のものです。公開されている研究や公的な資料をもとに plax labo 編集部が書いています。体調・ケガ・食事に関わる個別の判断は、医師や専門家にご相談ください。









