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教室を始めて半年ほどのあいだに、必ず来る質問です。そのたびに考えて答えていると、答えが少しずつ変わります。そして1年後、保護者どうしの会話で「あの子はよくて、うちはだめ?」が生まれます。信頼を失うのは、ルールが厳しいときではなく、人によって違うときです。
この記事では、最初に決めておく3つと、文面の例、伝えるタイミングを書きます。
- 休講・欠席・振替で、最初に決めておく3つのこと
- 「ルールを決める」より大事な「同じ答えを返す」ということ
- 入会時に渡す文面の例と、見直すタイミング
決めておく3つ
① 教室の都合で休むとき(休講)
天候、施設の都合、コーチの病気。教室の側の理由で練習ができないときの扱いです。選択肢は3つ。
- 振替の回を作る(別の日に同じ内容)… いちばん納得されやすいが、場所とコーチの確保が要る
- 翌月の月謝から引く(1回分を日割り)… 計算の手間はあるが、確実
- 年間の回数で約束する(「年間40回」と決めて、休講はその中で調整)… 大きい教室向き。入会時に回数を明示しておく必要がある
どれを選ぶかより、決めてあることが大事です。「台風のときは、翌月の月謝から1回分を引きます」と1行書いてあれば、台風のたびに考えなくて済みます。
② 本人の都合で休むとき(欠席)
熱、学校行事、家族の用事。家庭の側の理由で休むときです。ここがいちばんもめます。
まず決めるのは、「振替を認めるか、認めないか」。認めないなら、月謝は「席を確保する料金」と説明します。認めるなら、次の3つを決めます。
- 何回まで(例:月に1回まで/3か月に2回まで)
- いつまでに(例:翌月末まで。それを過ぎたら消える)
- どの回に(例:同じ学年のクラスで、定員に空きがあるとき)
「いつまでに」を決めないと、振替が半年分たまって、年度末に消化できない家庭が出ます。「どの回に」を決めないと、定員いっぱいのクラスに振替が入って、在籍している子の練習が薄くなります。
③ 連絡の締め切り
「当日の朝に『今日休みます』」が続くと、コーチの配置や準備が無駄になります。前日の◯時まで、のように締め切りを決め、それを過ぎた欠席は振替の対象にしない、と書いておきます。熱などの急な体調不良は例外にする教室が多いですが、それも「例外である」と書いておきます。
「決める」より「同じ答えを返す」
ルールを決めても、現場で崩れるのは、その場で情を優先するときです。長く通っている子、熱心な保護者、コーチと仲のいい家庭。「今回だけ」を1回やると、それを見ていた人が次に「うちも」と言います。
例外を作りたいなら、例外のルールを作ります。「入院など、1か月以上通えない事情があるときは休会にできる(月謝は止まる)」。これは例外ではなく、ルールの一部です。その場の判断ではなく、ルールの中で答えられる形にしておきます。
もう1つ。ルールを変えるときは、変える前に全員に伝える。「来月から、振替は翌月末まで」。すでにある振替の権利はそのまま残す。変更を黙って始めると、「前はよかったのに」になります。
入会のときに渡す文面の例
長い規約の中に埋めると、読まれません。A4で半分、入会の案内に添える形が、いちばん読まれます。
数字はご自分の教室に合わせて変えてください。大事なのは、「いつまでに・何回まで・どこへ」の3つが入っていることです。
見直すタイミング
ルールは一度決めたら終わりではありません。年に1回、年度の変わり目に見直します。見るのは、この1年で「ルールにない質問」が何回来たか。同じ質問が3回来ていたら、それはルールに足すべきものです。
逆に、1年で一度も使われなかったルールは、消してもかまいません。ルールが増えすぎると、読まれなくなります。
faqよくある質問
振替を一切認めない、は厳しすぎますか
厳しくはありません。月謝を「席の確保」と位置づけ、最初から伝えてあれば、納得されます。ただし、その場合は教室の都合の休講(①)だけは必ず補う(振替か月謝の調整)こと。片方だけ厳しいと、不公平に見えます。
振替の管理が大変で、だれが何回使ったか分からなくなります
紙やメッセージのやりとりで管理していると、必ず抜けます。欠席の連絡と振替の申請を1か所に記録する形にします。表計算でも、教室の管理の道具(欠席・振替を申請制で受け付け、残り回数が自動で出るもの)でもかまいません。「数えられない」ルールは、守れません。
コーチが「今回はいいよ」と勝手に認めてしまいます
コーチにもルールを渡し、「振替の可否は教室が決める。コーチは『確認します』と返す」と決めておきます。コーチが現場で即答する形だと、人によって答えが変わります。
summaryまとめ
- 決めておくのは3つ。教室の都合の休講・本人の都合の欠席・連絡の締め切り
- 欠席の振替は「何回まで・いつまでに・どこへ」の3つが要る
- ルールの価値は厳しさではなく、だれが聞いても同じ答えが返ること。例外は、例外のルールとして作る
- 入会時にA4半分で渡す。年に1回見直す。数えられる形で記録する
ルールを決めるのは、保護者を縛るためではなく、「あの子はよくて、うちはだめ」を生まないためです。最初に決めた教室ほど、あとが楽になります。
この記事の内容は公開時点のものです。公開されている研究や公的な資料をもとに plax labo 編集部が書いています。体調・ケガ・食事に関わる個別の判断は、医師や専門家にご相談ください。








