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こういう日、保護者は何を見ていたのでしょう。教室を選ぶ側の立場で考えると、答えははっきりしています。保護者は、コーチの技術を見分けられません。サッカーもバスケットも体操も、素人には上手い指導と普通の指導の違いが分からない。だから、分かるところを見ています。この記事では、その「分かるところ」を7つに整理します。どれも、技術より先に伝わるものです。
- 保護者が体験の日に、実際に見て判断している7つのこと
- 「上手な指導」より先に伝わってしまうもの
- 体験の前日と当日に、教室が整えておくこと
① 入口で、だれが、どんな声をかけたか
保護者と子どもが入口に立ったとき、最初に目が合った人が、何秒で、何と言ったか。これが教室の第一印象のほぼ全部です。
コーチが準備で背を向けていて、ほかの子が「だれ?」という顔で見ている。この10秒で、子どもは固まり、保護者は「入りづらい教室」と感じます。逆に、コーチが手を止めて近づいてきて、子どもの名前を呼んで「待ってたよ」と言う。これだけで、半分は決まります。
体験の日は、開始の10分前に、入口に目を向ける人を1人決めておくこと。コーチが1人なら、準備は15分前に終わらせて、入口で待ちます。
② ほかの子どもの表情

保護者は、わが子を見ているようで、実は在籍している子たちを見ています。「この子たちは楽しそうか」「コーチの話を聞いているか」「体験の子に優しいか」。半年後のわが子の姿を、そこに見ています。
ここは当日に作れません。ふだんの練習の空気が、そのまま出ます。できるのは、在籍の子に「今日、体験の子が来るから、名前を聞いて、一緒にやってあげて」と、前の回に頼んでおくことくらいです。でも、この一言はよく効きます。
③ コーチが、わが子の名前を呼んだか
練習中に、コーチが体験の子の名前を何回呼んだか。保護者は数えています。数えていなくても、覚えています。
「そこの子」「体験の子」と呼ばれた子の保護者は、「人数が多くて、うちの子は見てもらえない」と感じます。名前を3回呼び、1回はできたことを名指しでほめる。これが最低ラインです。
④ 待ち時間と、待っている子の様子

体験の子が、列に並んで待っている時間。その時間、保護者は腕時計を見ています。
60分の体験で、動いている時間が20分なら、保護者は「月謝のわりに動かない」と判断します。体験の日だけでも、列の無い形(横に広げる・2人組・ステーション)にしておく。待ち時間の作り方は別の記事(待ち時間ゼロの練習)に書きました。
⑤ 安全の備えが、目に見えるか
救急箱はどこにあるか。水筒を置く場所はあるか。床に危ないものが落ちていないか。コーチは「ケガをしたら対応します」と言いますが、保護者は言葉より物を見ます。
救急箱を、見える場所に置いておく。それだけです。使わなくてよい。「ある」ことが見えればよい。AEDの場所を保護者にひとこと伝えられる教室は、それだけで信頼が1段上がります。
⑥ トイレ・着替え・荷物置き・見学の椅子
技術と関係ない話ですが、入会を決めるとき、保護者の頭の中では大きな比重を占めます。
- トイレはきれいか、場所を教えてもらえたか
- 着替える場所はあるか(とくに女の子の保護者)
- 荷物をどこに置けばいいか、言われたか
- 保護者が座って見られる椅子はあるか。立って60分は長い
どれも、体験の前に「ここです」と先に言えばすみます。聞かれてから答えるのと、先に言うのとでは、印象がまったく違います。
⑦ 帰りの一言が、具体的だったか
終わったあとの、コーチからの一言。「楽しそうでしたね、ぜひ」では、保護者の記憶に残りません。
残るのは、その子だけの具体的な一言です。「最初はボールを見ながら蹴っていたけど、後半は前を見て蹴れていました。あれは2か月くらいでできる子は少ないです」。この一言で、保護者は「ちゃんと見てくれていた」と確信します。
嘘やお世辞は要りません。見ていれば、必ず1つは本当のことが言えます。見ていないと、言えません。⑦は、③の続きです。
faqよくある質問
コーチが1人で、入口に立つ余裕がありません
在籍の子に「お迎え係」を頼んでください。高学年の子なら喜んでやります。「名前を聞いて、荷物の置き場所を教えて、一緒に並ぶ」。コーチの代わりではなく、むしろ在籍の子が優しい教室だと伝わります。
体験の日だけ練習を変えるのは、ごまかしではありませんか
ふだんの練習を見せるのが基本です。ただ、「ふだんの練習に、体験の子が入れる場所があるか」は別の話。ふだんの練習に、体験の子のための役割と、名前を呼ぶ回数を足すだけ。練習の中身を変える必要はありません。
保護者が練習を見ずに、スマホを見ています
見ていないようで、音は聞いています。コーチの声の大きさ、叱っている声、子どもの笑い声。それと、帰りの一言。スマホを見ていた保護者にも、⑦は効きます。
summaryまとめ
- 保護者は技術を見分けられない。見ているのは、分かるところ
- 7つ:入口の最初の声・ほかの子の表情・名前を呼んだか・待ち時間・安全の備え・トイレと椅子・帰りの具体的な一言
- 当日に作れるのは①③④⑤⑥⑦。②だけはふだんの練習そのもの
- 帯の最後の一言は、練習の途中にメモしておく
技術を磨くのは、入会したあとに見せればよいことです。体験の日に見られているのは、その前の7つです。
この記事の内容は公開時点のものです。公開されている研究や公的な資料をもとに plax labo 編集部が書いています。体調・ケガ・食事に関わる個別の判断は、医師や専門家にご相談ください。








